アパタイト被覆二酸化チタン光触媒

アパタイト被覆二酸化チタン光触媒とトルエン分解試験

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2004年8月
光触媒を用いた青果物流通容器の生菌数増殖抑制に関する基礎的研究を追加

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アパタイトを被覆した二酸化チタン

二酸化チタン光触媒の表面をアパタイトで覆うことにより、アパタイトが細菌や有機物質を吸着して二酸化チタンが分解する多機能性セラミックス複合材料を開発した。

アパタイトは生体内で生成されることから、アパタイト ができやすいようにPHや組成を調整した擬似体液を開発した。液温を体温に近い37゜Cに設定し二酸化チタン粉末や薄膜を浸漬することで表面にアパタイトを析出させた。アセトアルデヒドや大腸菌などを用いた実験により、この複合材料の吸着・分解の効果が確認できた。

二酸化チタンの光触媒機能に加え、アパタイトのタンパク質やアンモニア臭、NOxなどの吸着機能を付与することで、光の有無に関わらず細菌やウィルスを吸着する事が可能になった。吸着した物質は、光が当たると二酸化チタンの作用により分解されるため、アパタイトの吸着能力はその都度回復する。

さらに、アパタイトがスペーサーとなり二酸化チタンが直接媒体と接触しないことにより、従来不可能であった有機系の媒体(繊維、樹脂、プラスチックス、木材、紙等)に練り込んだり被覆することもでき、二酸化チタンの応用範囲を飛躍的に拡大する可能性がある。

病院のタイルや空気清浄機のフィルター、たばこの臭いの消臭に衣類の繊維に混ぜたり水耕剤倍、風呂、花瓶などの水の浄化、室内のカビ防止などに利用できるだろう。

トルエンの分解試験

アパタイト被覆二酸化チタンと二酸化チタン単体でのトルエンの分解試験を行った。試験開始から60分は遮光状態にし、60分後から光を照射した。試験開始後60分の遮光状態では二酸化チタン単体では、ほとんど変化がないのに対し、アパタイト被覆二酸化チタンでは、80%以下にまで分解している。

また、120分後(照射開始から60分後)には、二酸化チタン単体は、35%までしか分解できなかったのに対し、アパタイト被覆二酸化チタンは、10%以下にまで分解している。このようにアパタイトと二酸化チタンを複合化することにより、光が当たらないと機能しないという二酸化チタン単体の欠点を克服し、アパタイトのタンパク質やアンモニア臭、NOxなどの吸着機能を付与することで、

  1. 夜間など光が当たらない時でもアパタイトが物質を吸着する。
  2. 光が当たるとアパタイトが吸着した物質を二酸化チタン光触媒が分解する。
  3. アパタイトがスペーサーとなるため直接光触媒が基材に触れない。
  4. 光触媒が有機物を分解するのに一定の時間を必要とするが、アパタイトが吸着した物質を逃がさないため確実に分解することができる。といった長所を持つことができるようになる。
株式会社エヌエスピー

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