アパタイト被覆二酸化チタン光触媒

二酸化チタン粒子へのアパタイトの被覆

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2004年8月
光触媒を用いた青果物流通容器の生菌数増殖抑制に関する基礎的研究を追加

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二酸化チタン粒子へのアパタイトの被覆

アパタイトは、二酸化チタンの表面を完全に覆っているのではなく、分散して析出しているため二酸化チタンの表面は、部分的に露出しており、その光触媒機能はほとんど失われていない。この複合化粒子アパタイト被覆二酸化チタンを用いれば、応用範囲が大きく広がる。たとえば、今まで不可能であった有機バインダーや繊維、木材、プラスチックへの練りこみ・コーティングなどである。

すなわち、表面をアパタイトが覆っているため、アパタイトがスペーサーとなり、二酸化チタンが直接接触しないため、これらの媒体を分解することがない。従来の二酸化チタン単体の粉末は、繊維に練りこんでも繊維を分解してしまい、変色したりぼろぼろになったりして使用できなかった。

また、白色顔料として使用されている二酸化チタンでも、塗料化した際に、やはり光により媒体を分解して塗料が粉状になってしまうことがある。道路のガードレールなどを触ってみると、粉が手についてくるのを体験した人も多くあろう。チタンの光触媒作用で塗料に含まれている有機バインダーが分解してぼろぼろになってしまった結果である。

以上のように、環境に優しい材料製法プロセスを用いてアパタイトを二酸化チタンに被覆することができた。この複合材料は、アパタイトの吸着機能に加え二酸化チタンの分解機能を付与することで、光の有無にかかわらずアパタイトが細菌やウィルス、アルデヒド類などを吸着し、これを二酸化チタンが分解する。

そのため、従来では使用期限が限られていたアパタイトを、半永久的に使用できる。このように、複合化材料により、従来のアパタイトや二酸化チタンの応用範囲を飛躍的に拡大する可能性がある。

また、紫外線から皮膚を守るために二酸化チタンを配合した化粧品が商品化されているが、光触媒作用による皮膚への影響が懸念されている。アパタイトは皮膚にもなじみがよいので、アパタイトを被覆した二酸化チタン粉末は、化粧品などにも効果を発揮するだろう。

衣類、インテリア、カーテン、照明器具、建材、外壁、包装用シート、農業用シート、塗料、自動車、列車などへの利用拡大が期待される。窒素酸化物その他、有害物質も吸着除去できるため、道路壁や舗装材、屋根、高速道路の防音壁へのコーティングも効果的である。今後は住宅関連や医療、農業、漁業分野などあらゆる分野への応用範囲は拡大するであろう。

写真1:アパタイトが二酸化チタンに析出している

写真2:二酸化チタン単体

樹脂や繊維への応用

アパタイトを被覆した二酸化チタン粉末は、従来の二酸化チタンでは不可能だった樹脂などへの混合ができる。

光触媒を樹脂や繊維へ混合できれば、様々な容器やバスタブ、樹脂製建材、壁紙、電化製品などへ応用できる。例えば、カビが生えにくく、シックハウス症候群の原因物質を分解する壁紙や、お湯の汚れや雑菌の繁殖を防止したバスタブ、食品の抗菌抗カビ機能のあるタッパーウェアーや包装用シート、汚れないテントなどである。

しかし、従来の二酸化チタン単体を直接樹脂などに混合してしまうとその光触媒機能により樹脂そのものを分解して、変色させ、ぼろぼろになってしまう。これは樹脂に限らず、繊維や紙、フィルムでも同様で光触媒の応用範囲を妨げる最も難しい問題点である。

それを解決するための試みとしては、マスクメロンのような多孔質のシリカで二酸化チタンを覆った材料を繊維に固定する方法が提案されている。この構造では、繊維と二酸化チタンが直接触れないため、繊維の劣化は起こらないという。しかし、シリカは物質を吸着する機能に優れているわけではないので、単なるスペーサーとしての役割のみである。

アパタイトを被覆した二酸化チタン粒子は、表面をアパタイトが覆っているため、これを樹脂などに混合しても二酸化チタンと樹脂が直接接しないため、痛めることがない。アルデヒド類などの有害成分は、アパタイトに吸着され、これを二酸化チタンが分解する。すなわち、この複合材料により今まで不可能であった樹脂への混合と物質の吸着を同時に可能にしている。

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